こんにちは!営業部の福塚(ふくつか)です。
以前に住宅の基礎のお話をさせて頂きましたが、今回、劣化でよく見受けられる
補修方法をご紹介します。
基礎部分の劣化(参照:http://nichijuko.info/05/)
まずは、ひび割れの状況確認です。
ひび割れの大きさ、貫通の有無等を確認します。
①.目視により確認します。
②.ひび割れ箇所を発見した場合は、クラックスケールを用いて該当部分の幅を測定します。
☆幅0.3㎜未満のクラック 一般にヘアークラックと言われます。 原則として「補修不要」に相当します。
☆幅0.3㎜以上0.5㎜未満のクラック 「補修が望ましい劣化現象」に相当します。
☆幅0.5㎜以上のクラック 「著しいひび割れ」に相当し、早急な補修の必要があります。
①ひび割れ
軽度のひび割れの場合は該当箇所にシール材を注入し、内部への雨水等の侵入を防ぐ「シール工法」を用います。 注入するシール材は、ポリマー改質アスファルトやブローンアスファルトなどの加熱タイプや、樹脂系材料、アスファルト乳剤系材料などの常温タイプがあり、ひび割れの幅や深さに応じて材料を選択します。
中度のひび割れの場合は、エポキシ樹脂をコンクリート内部にまで浸透させ、健全なコンクリートと同等の性能まで復元する「樹脂注入工法」 を用います。
重度のひび割れの場合は、「Uカットシール材充填工法」と呼ばれる工法を用います。 ひび割れに沿ってU字型の溝になるようカットし、構内部分にプライマーを塗布し、シーリング材を充填する補修方法です。 エキポシ樹脂を注入する「樹脂注入方法」で補修すると新たなひび割れの発生が懸念される場合に適用します。
②ポップアウト現象
ポップアウト現象が発生した場合は、「埋め戻し工法」と呼ばれる手法を用いて修繕にあたります。 コンクリートの脆弱部分をはつり取り、錆びている鉄筋を露出させてサビを落とし、防錆処理を施してセメントモルタルもしくはエポキシ樹脂軽量モルタルなどで埋め戻して復旧する方法です。
中でもひび割れ関連は下記工法があります。
代表的なひび割れ補修方法
(参照:https://reform-journal.jp/base-crack-41611)
Uカットシール工法(Vカットシール工法)
Uカットシール工法とは、コンクリートのひび割れ部分を専用の電動工具(ディスクグラインダー)にU字型の溝入れカッターを使用してカットしたあと、その部分にシーリング材・エポキシ樹脂を充填し、モルタルなどを塗布して表面を整える工法です。幅の広いひび割れや、シーリング材が奥まで届かない深いひび割れに対応できる補修方法です。カッターの種類によって、Vカットシール工法などとも呼ばれています。
ビックス工法
ひび割れ表面に設置したパイプにゴム製の注入器を設置し、ゴムの圧力で長時間を掛けてエポキシ樹脂を注入していく方法です。幅0.1mm以下の微細なひび割れにも樹脂を充填することが可能です。
アラミド繊維シートの貼り付け
アラミド繊維とは、タイヤや光ファイバーなどにも使用されている非常に強度の高い素材です。鋼材の7倍の引張り強度があるとされるこのシートを基礎の部分に貼り付け、その上からモルタルなどを塗布して表面を平滑にしていきます。軽微なひび割れの補修に使用するにはやや費用がかかりますが、耐震性の向上が大いに期待できる工法です。
画像出典:http://www.nippon-ec.com/
それぞれの補修方法が対応できる劣化症状と、おおまかな費用相場についてまとめたものが以下の表です。
補修方法 | 対応できる劣化症状 | 費用相場(m) |
Uカットシール工法(Vカットシール工法) | ひび割れ全般 | 4,000円~6,000円 |
ビックス工法 | 微細なひび割れ | 10,000円~20,000円 |
アラミド繊維シートの貼り付け | ひび割れ全般 | 20,000円前後 |
尚、これに加えてコンクリートの中性化(酸性に傾く)を防ぐ意味で、最近は、各種の塗装コーティングも施工されるようになりました。ご検討の際には合せて検討される事をお勧めします。
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