こんにちは、リノベーション事業部の石堂です。
季節も変わり、暑さがきつくなってきた今日この頃、
皆様いかがお過ごしですか?
やるかやらないか、オリンピックの開催議論も熱くなっていますが、
もうすぐ、モーレツに暑い夏がやってきます。
最近は暑さが厳しいので、熱中症対策も十分に行う必要があります。
そこで、今回は家の中での熱中症を防ぐ、
夏の在宅での過ごし方をお教えします!
●意外な熱中症の発生場所!
みなさん、熱中症はどこで発生すると思いますか?
少し前の話になりますが、2018年に総務省が発表した資料によると、
熱中症で救急搬送された人の発生場所は、
「住居」が最も多く、全体の約40%を占めています。
例年、梅雨明け後に救急搬送のピークを迎え、
死亡者数が増えやすいのもこの時期になっています。
梅雨明けは、気温が急激に上昇し、体が適応しにくい為、
熱中症の発症者が増えやすいと考えられています。
住居内で熱中症にかかるのは大半が高齢者の方で、
・断熱性能の低い家で在宅時間が長い
・エアコンが苦手
・加齢によって暑さを感じにくい
・持病で体が弱っている
などが、原因とされています。
●熱中症の警戒ラインは室温28℃ 湿度70%
上記の数値を上回る温湿度になると、
室内で活発に動いていなくても、熱中症の発症に注意が必要と言われています。
室温が28℃だと、多くの人が汗をかきます。
たとえ、暑いと思っていなくても、
汗をかくという事は、体にストレスがかかっている状態と言えます。
夏場なら、室温25℃~27℃を保てれば、
多くの人が汗をかかず、快適と感じます。
この状態なら、自律神経に負担がかからない環境と言えるのです。
また、夏場なら、湿度60%以上になることもよくありますが、
室温と湿度がともに高いと、
汗の蒸発が起こりにくく、
放熱による体温調整がききにくくなります。
可能ならば、湿度50%前後が理想と言えます。
お家の中では、まず、「室温」に気を配り、
次に「湿度」を下げることを心がけることが必要です。
●住宅のタイプによって異なる「熱中症になりやすい時間帯」
住宅の構造・タイプによっても熱中症になりやすい時間帯は違います。
例えば断熱性能の低い木造住宅なら、
熱をため込む材料がほとんどないので、
昼の外の気温上昇に合わせて室温が上昇しますから、
外気温が暑い「昼」に気を付けるほうが重要。
一方で鉄筋コンクリートのマンションの場合は、
熱しにくい性質のコンクリートの屋根や外壁が、
日中に熱をため込み、ゆっくりと壁内に熱を伝えていきます。
おおよそ5~10時間遅れて室内壁面温度が上がるため、
日中の室温上昇は少ないのですが、
夜間は朝まで暑い状態が続く「夜」が危険と言えます。
住宅内の熱中症の発生場所を見ると、
「居間・リビング」の39%に続き、「寝室・就寝中」が32%と高くなっています。
最近は、深夜から明け方に起きる「夜間熱中症」が増えているのも納得です。
マンションの場合、上に部屋がなく、屋根が熱をため込む「最上階」が最も危険です。
戸建ての住宅でも上の階が暑くなりやすいので、1階での就寝がいいそうです。
●夜のエアコンは28℃連続運転お勧め!
住宅内で熱中症を発症された方のうち、約9割の方が
エアコンを停止中か、そもそもエアコンを設置していないそうで熱中症を発症されたそうです。
エアコンが苦手な人もいらっしゃるかと思いますが、
そんな方へのおすすめは、就寝される隣の部屋でエアコンをかけることです。
風も直接当たりませんし、温度・湿度の下降も緩やかになります。
エアコンを夜間に使用するときは、28℃で連続運転がおすすめです。
26℃連続運転、28℃連続運転、26℃3時間タイマー、28℃3時間タイマーで、
睡眠の質を調査した資料によると、
睡眠効率(就寝時間に対する熟睡感)を比較した場合、
最も結果が良かったのは28℃連続運転で、
26℃連続運転や、28℃3時間タイマーは平均を下回る結果となったそうです。
また、暑い夜に窓を開けたり、扇風機を使用しても、
睡眠の質が低下するという調査結果も出ています。
特に扇風機の回しっぱなしは、
風にあたり続けることになるため、
皮膚の表面から体の熱が奪われていき、放熱過多になる恐れもあるそうです。
室内で扇風機を使用するときは、
エアコンと併用して、室内の温度や湿度を均一化する目的に使用すると効果的です。
●窓開けの目安は33℃!
人の体温は皮膚表面で平均33.6℃と言われています。
ところが、外気温が33.6℃より高くなってしまうと、
皮膚表面より気温の方が高いので、熱が逃げなくなります。
風が吹くと空気から逆に熱をもらうことになるので、
余計に不快になります。
そのため、外気温が33℃を越えるようなら、
窓を開けずにエアコンを使用する必要があります。
逆に気温が30℃を切るような日は、窓を開けて家の中に風を通すメリットが出てきます。
お家の中で言うと、人が快適に暮らすには、
「空気の温度」より、「床・壁・天井の温度」が低い方がよいと言われています。
通風を行うことで、床・壁・天井の表面温度を効率的に下げられるだけでなく、
室温とともに高くなりがちな「湿度」の排出もしやすくなります。
●エアコンを効率利用するためにはお家の断熱性が重要!
エアコンは、電気代が高いイメージがあります。
たしかに、熱しやすく冷めやすい、
断熱性の低い家でエアコンを使用すると、
28℃の室温を保つために、最大近い出力でエアコンが稼働してしまいます。
本来、省エネ性能の高いエアコンも、これでは本来の性能を発揮しきれません。
エアコンを効率よく利用するためには、
内窓の設置や、断熱材の補強など、お家の断熱性能を高めることが重要です。
●感覚ではなく数値で管理!
人の感覚は意外とくるいやすいものです。
温度変化に体がついて行っていないこの時期は
自分で感じているより体に負担がかかっていることも多々あります。
熱中症にならないためにも、感覚ではなく、数値を意識することが重要になります。
室内に温湿度計を置き、
日中は室温25~27℃で湿度50%前後、
夜は27℃を目安に心地よい環境を整えましょう。
以上、暑さに弱い石堂でした。
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