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エコキュートとエコジョーズを比べてみた
今回はエコキュートとエコジョーズの比較をご紹介します。
まず、エコキュートとは電気による給湯器です。ヒートポンプを使ってお湯を沸かし、タンクに貯めるタイプとなっており、非常にエコな給湯器です。エコジョーズは、ガスによる給湯器です。プロパンや都市ガスなどのガスを使ってお湯を沸かしています。それぞれにメリット・デメリットがありますので、解説していきます。まず、エコキュートのメリットです。
最初に挙げたいのが、光熱費が抑えられるということです。オール電化にされた場合、各電力会社さんで少し割引がありますので、さらに光熱費が下げられます。新築を建てる場合や、リフォームの場合でもそうですが、太陽光パネルや蓄電池をつけて、トータルで電気の有効活用を考えられると、効果もすごく上がると思います。
もう1つのメリットとして、災害時に給水源として活用できるということです。タンクの大きさも何種類かありますが、370L・460Lなど、それだけの水がタンクに貯まっています。災害時に水が出なくなってしまった場合に、急場しのぎでこのタンクのお湯を使って給水することができます。
一方で、デメリットもたくさんあります。1つ目がイニシャルコストが高いということです。ランニングコストは抑えられますが、設置する時にかかる初期費用は高いのです。
2つ目に、置き場所の問題です。エコキュートは、ヒートポンプというエアコンの室外機みたいなものと、貯湯タンクでお湯を貯めています。ですから、それを置くスペースが必ず必要になります。隣地との間隔が狭い場合は、設置できないこともあります。
3つ目に、貯めているお湯を使いすぎると、お湯がなくなってしまって使えなくなる心配があることです。4つ目もタンク絡みの問題です。タンクにお湯を貯めているので、そのお湯を水道から出して直接飲むことは、メーカーとしては推奨していません。
最後に、水圧が低くなることです。タンクに貯めているお湯を出すので、水道管からそのまま出てくる水圧とは異なり、水圧が低くなります。物足りなく感じることもあるのではないかと思います。高圧タイプのエコキュートも販売されていますが、やはりデメリットの1つです。
続いて、エコジョーズのメリットです。1つ目は、イニシャルコストが安いことです。設置する時の商品代や工事代が、エコキュートと比べると非常に安いです。
2つ目に、湯切れの心配がありません。瞬間的にお湯を作っているので、いつどれだけ使っても湯切れすることはありません。
3つ目に、設置スペースを心配しなくてもいいということです。エコジョーズの設置に必要なスペースは、高さ70~75センチ、幅が40センチほどです。設置スペースが狭くて足りないなどの心配はありません。
4つ目に、水圧が安定していることです。水道管からそのまま来た水圧で、水を温めて出してくれるので、エコキュートと比べるととても安定しています。
一方で、エコジョーズのデメリットは、エコキュートと比べて光熱費が高くなることです。また、水道やガスが止まってしまうような災害時には使えません。次に、ランニングコストとイニシャルコストを比較してみます。
まず、電気を使うエコキュートの場合、年間約35,000円の電気代がかかります。月々に直すと2,000~2,500円ぐらいです。
続いて、ガスを使うエコジョーズの場合です。都市ガスの場合は、年間約72,000円、プロパンガスの場合は約12万円です。プロパンガスの場合は配送の経費も必要になるので、都市ガスより高くなってしまいます。ランニングコストを比較すると、年間でこれほどの金額差が出るので、かなりインパクトがあると思います。
次にイニシャルコストです。エコキュートは、本体代・工事代を合わせると40~50万円ほどかかります。場合によっては60万円かかることもあります。本体代だけで言うと、店頭価格は30~40万円ですが、定価では100万円を超える機種がほとんどです。高いイニシャルコストがかかります。
一方、エコジョーズのイニシャルコストはエコキュートの半分ほどです。本体代・工事代を合わせると20~30万円ほどで交換できると思います。チラシなどを見ていると、場合によっては10万円台で取り替えられることもあります。
ここで、ランニングコストとイニシャルコストを合わせて計算してみます。エコキュートは、イニシャルコストは高いですが、ランニングコストは低いです。トータルコストで考えると、使い続けて4~5年でエコジョーズと同じぐらいになり、それ以降はエコキュートの方が安くなる計算です。
ですから、コスト面ではエコキュートをおすすめします。しかし、先ほど申し上げたように、エコキュートには湯切れや水圧のデメリットがあります。家族の構成・ライフスタイルによっては、合わないこともあると思います。金額だけに目を引かれずに、ご家族でしっかり相談されることをおすすめします。ぜひ参考にしてください。