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夏の2階の暑さ対策を解説します
今回は、夏の2階の暑さ対策に効果的な方法をご紹介します。夏に2階へ上がるとき、階段を上る途中くらいから蒸し暑くて上がりたくないとか、寝苦しくて睡眠不足になった経験がある方、多いのではないでしょうか?
夏のお家で、各場所からどれぐらいの割合で熱が入ってきているのかを示した図を用意しました。こちらの図で解説していきます。一番割合が高いのが開口部です。窓やドアから、なんと73%の割合で熱が入ってきています。次に高いのは屋根です。開口部の73%と比べると低いですが、11%の割合で入ってきています。
窓などの開口部と比べたら全然低いと思われると思いますが、この屋根裏、夏に入ったことありますか?私は何回もあるんですけど、温度が70~80℃ぐらいあって、サウナみたいになっているんです。それぐらい熱がこもってしまうので、夏は影響を受けてしまいます。
次に割合を占めるのが、外壁や換気です。その次に、床からが3%ほどになっています。何が一番重要なのか、みなさんもおわかりだと思います。やはり夏も窓が重要です。夏の暑さ対策に関しても、冬と同じように窓の断熱をすることが一番効果的です。
2階の暑さ対策と言っても、2階だけ対策したらいいというわけではありません。1階の窓もきちんと断熱して、お家全体でしっかり窓の断熱をすることで、夏の暑さ対策になります。1階で温まった空気が2階に上がってくるということは、みなさんも体感していると思います。ですから、2階の窓と一緒に1階の窓もリフォームすると、すごく効果的です。
また、アウターシェードやよしずを使う方法もあります。これは外から熱を遮断する方法です。よしずを使って、外からの太陽の熱を外で遮断することも、すごく効果があります。ただ、よしずは出し入れの作業やメンテナンスの状況によって、すぐボロボロになってしまう場合があります。同じような役割のもので、アウタシェードというものがあります。後付けできるタイプで、サッシの上側に取り付けて引っ張り出して使うものです。使わないときは簡単に格納・収納できます。このようなアイテムを使うと、夏の暑さ対策にものすごく効果的です。
次に屋根についてです。屋根裏は70~80℃ぐらいになるということですが、一般的には屋根と天井の間に断熱材が入っていて、ここで熱を遮断しています。もしくは屋根断熱と言って、屋根の面に断熱材が入っているというお家もあります。しかし、古いお家は天井に入っていないといけない断熱材自体が入っていない場合があります。私もよくリフォームのご相談を受けて、屋根裏や天井裏を点検することがあるんですけど、古いお家だと断熱材が入っていないお家が非常に多いです。
当然、入っているお家もあります。しかし、入っていても厚みが薄かったり、性能が悪いということがあります。当時は断熱に関しては、大工さんもある程度の知識として「入れとったらいいんやろ」という感じで施行されているお家もありました。断熱材の隙間が空いていたりして、入っていてもあまり意味がない状態なこともよくあります。
ですからお家の断熱については、先ほど説明した熱が入ってくる割合の高い所が重要です。開口部の断熱に加えて、屋根の断熱を補強していくことも大事だと考えています。断熱材が入っていなかった場合には、グラスウールやセルロースファイバーという断熱材をおすすめしています。この2つは施工性がいいです。
2階の押し入れに点検口みたいなものがあると思いますが、そこから大工さんに入ってもらって、性能の高いグラスウールを新たに敷き込んでいきます。既に入っていても、その上から断熱材を付加していくと厚みが増すので、熱を遮断するという意味で非常に効果があります。このような工事も、大変そうとイメージされる方が多いと思います。家の大きさにもよりますが、一般的な30~40坪ぐらいのお家の場合、大体1日もあればグラスウールやセルロースファイバーなどの断熱工事ができると思います。そんなに日にちも掛からずに工事できるので、ご安心ください。
最後にまとめです。何と言っても、「夏も窓」です。窓の断熱対策は、冬だけではなく夏の暑さ対策にも有効です。また、天井も合わせてしっかり断熱していくことが、夏の暑さ対策の第一歩です。ぜひ参考にしてみてください。