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床ぶわぶわの正体とは?

今回は床ぶわぶわの正体を解説します。床ぶわぶわとは、家の中で歩いていると、床が沈むように感じる現象のことです。これはお客様から相談されるお家の不具合・不満のベスト3に入るぐらい多い内容です。床が落ちてしまうのではないか、床下が腐っているのではないか、シロアリの被害があるのではないかと心配されてお電話をいただくことが非常に多いです。

結論から言うと、この現象の95%以上はフローリングの老朽化が原因です。特に築30年以上経った家でよく見られる症状です。ごくまれに、床下の湿気で木が腐ってしまったり、シロアリの被害があることもあります。割合としては1%にも満たないほどですが、注意が必要です。

まず、床下の構造を簡単に図で説明します。フローリングの下には、根太(ねだ)があります。フローリングは、根太の上に直接張られ、ボンドや釘で固定されています。根太の下には、大引(おおびき)という9センチ角ぐらいの木材があります。その下に、大引を支える束(つか)、束を支える束石(つかいし)があります。

そして、築30年以上経っているお家の多くは、布基礎(ぬのぎそ)という逆T字型の基礎を採用していることが多く、土が見える状態のお家が多いと思います。

お客様のお家へ伺うと、まずぶわぶわしている箇所を確認します。そして、その辺りを少し踏んで歩いてみます。すると、固いところと、たわんでぶわっとするような所があります。

最初にお客様が心配されているように、木が腐っていたり、シロアリの被害を受けていると、床が全体的にぶわぶわします。しかし、場所によって固い所がある場合はそういうことではありません。根太は大体30センチ間隔入っていますが、床を踏んで固い所は根太の所です。そして、根太と根太の間がぶわぶわしているケースがほとんどです。

まれにもっと深刻な場合では、湿気やシロアリの被害があるお家もあります。このような状態がないか、床下の点検口や和室の畳の下から、床下の木材の状況をチェックします。このような不安・不満がある方は、工務店の方に床下も確認してもらうことをおすすめします。

次に、なぜフローリングがぶわぶわしてくるのかを説明します。まず、フローリングの構成を簡単に説明します。薄いベニヤ板を繊維方向を直交させて数層に重ね合わせた合板と、表面の化粧シートなどで形成されているものを、複合フローリングと呼びます。この複合フローリングが、ぶわぶわしていく床材です。合板部分は厚み12ミリほどです。

根太は約30センチ間隔で配置されていて、その根太の部分はしっかりしているのですが、根太と根太の間がぶわぶわしてきます。この合板は、ベニヤを重ね合わせ、ボンドを塗って接着しています。これがたわむと縁が切れてしまうので、そこだけがぶわぶわした状態になります。根太の部分はたわまないので、しっかりしているというわけです。

部分的なぶわぶわが所々ある場合は、フローリングの重ね張りをご提案することが多いです。ぶわぶわしている部分を切り取り、そこに新しい合板を入れて、その上に新しいフローリングを張ると、丈夫になります。この方法はコストも抑えられて、手っ取り早くお家の不具合が解消できるリフォームです。ほとんどのお家は、このようなリフォームで対応します。

しかし、ぶわぶわが所々ではなく、部屋全体のフローリングが傷んで老朽化している場合は、今あるフローリングを1回撤去する方法をおすすめしています。30年以上前の家だと、断熱材が入っていないことが多いです。そこで根太の間に断熱材を入れて、その上に12ミリの合板を止めて貼り付け、その上に新しいフローリングを張るという方法を取ります。こうすると、簡単にはぶわぶわしない状態になります。築20年ぐらいのお家では、合板の上にフローリングが張ってあるため、ぶわぶわすることはほとんどありません。

床ぶわぶわの範囲が部分的な場合と部屋全体的な場合で、私からご提案する内容も変わります。リフォームの予算は少し高くなるかもしれませんが、それぞれのケースに合わせて対応するようにしましょう。

次に、お家の中で床ぶわぶわがよく起きる所をご紹介します。共通点は、人がよく歩く所です。まずは階段の上り口です。2階から降りてきて1階に降りる所など、毎日同じ所に加重がかかります。階段の昇り口や、トイレのドアの前、1階の廊下なども、何回も人が通る場所です。玄関の上がり口付近やキッチンの作業スペースなども多いです。

注意してほしいのは、お風呂場の出入口です。ここは、今まで説明してきたこととは別の要因になっている場合があります。お風呂から上がると、バスマットは敷いていても、水滴が床に落ちたり、隙間から下に入るということが毎日起こります。実際に、木が腐ったり湿気ているが故にシロアリを呼んでしまうこともあるので、注意してください。

いろいろ説明しましたが、覚えておいてほしいのは、床ぶわぶわの原因がフローリングの老朽化であることです。しかし、まれに床下の湿気やシロアリの被害もあるため、リフォーム屋さんや工務店さんに依頼する際には、床上だけでなく床下もしっかり確認してもらうことをおすすめします。

場合によっては大きなリフォームが必要な場合もありますので、そういったことも合わせて覚えておいていただけたらと思います。

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