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木造住宅が漏水する原因を解説します

今回は、木造住宅の漏水・雨漏りの原因について解説します。

梅雨の時期などで雨が多くなってくると、「雨漏りしたからちょっと見に来て」という
お問い合わせが多くなってきます。

木造住宅において雨漏り事故の多い3大重要部位があります。軒天井(のきてんじょう)の取り合い部、バルコニー・ベランダにある笠木、開口部(サッシ等)です。

笠木と外壁の取り合い部や、笠木自体から雨漏りすることも多いですし、窓周りやエアコンの穴を後から開けていたらそこから雨漏りすることもあります。

雨漏りって、屋根から漏れてくるイメージが多いかなと思います。でも、屋根からの漏水よりも意外と外壁の漏水事故が多いのです。

当然、屋根からの雨漏りも非常に多くて、和瓦の場合は特に多くのお問い合わせをいただきます。和瓦で多いのは、屋根と屋根がぶつかって谷になっている所があって、そこの板金は昔は銅でできていました。雨がずっと同じ所に流れ落ちるので、銅の板金に穴が開いて、そこから雨が入っていきます。

また、瓦が積んである棟の所も劣化が原因で、そこから雨がじわじわ染み入って天井等に落ちてくるということもあり、和瓦のお家は屋根からの雨漏りも多いです。漏水事故はこういった所が多いということを、まず覚えておいてください。

軒天井の取り合い部は、防水紙があるので普通は雨が降っても入ってきません。しかし施工が悪いと、台風で吹き降って外壁にも直接当たったり、巻き込んで降ったり、いろいろな所から雨が入って雨漏りしているケースがあります。

よく見ると、防水紙があるべき場所まで張られていないのです。本来は防水紙を立ち上げておくということが重要で、仮に吹き込んでも防水紙で雨を建物の中に入れないようにしておく必要があります。軒天井から大体200mm以上は立ち上げておくと雨漏りのリスクが軽減できますので、そこが注意ポイントです。

窓枠から雨が入ってきたりとか、サッシの漏水事故も非常に多いです。窓を取り付ける時、昔のお家は内付けと言って、柱と柱の間にはめ込んで中からビス打ちをしていました。そういったところは、もっとリスクが高いかなと思います。

今のサッシはサッシの周りにフィンというものが、羽のように本体からはみ出て付いているので、そこを釘とかビスとかで留めていってサッシを固定しています。

そこに防水のテープを貼るのですが、それの貼り方が悪い・貼り方が間違っている・そもそも貼っていないということが、雨漏りの原因になっていることが多いです。

雨って上から下に落ちてきますよね。中に入らないようにしようと思うと、防水テープを貼る順番が重要です。まず下辺を最初に貼ります。両サイドが2番目、上辺が最後という順番です。こんな感じで防水のテープを、フィンと下地材の所に貼り付けます。さらにその上に防水紙を貼ることが一般的です。今は先貼りで防水紙を貼ったりすることもあります。

これを逆に貼ってしまうと、もし仮に雨水が降ってきた時は上から入ってきます。こんなことでも雨は入ってくるので、十分に注意が必要ですし、しっかりした施工が求められる所になります。

笠木からの雨漏りも多いです。ここも防水シートやテープが重要になります。ベランダだったら腰壁が立っていて、鞍掛シートというものがあるので、そこに笠木をカボッと被せます。防水テープを隙間なく貼った上で防水紙を貼ります。

笠木の取り合い部をしっかりコーキングするということと、手すりがある場合は笠木を固定するためビス打ち等をしますが、そういった所もちゃんとコーキング・パッキンで十分に止水処置をしておくのが重要なポイントです。「雨漏りしている」というお問い合わせを受けて見に行く時は、私もそういった所をまず確認させてもらって、原因の特定をしています。

この他にも、外壁のひび割れが原因で漏水事故が起こる場合があります。縦割れ・横割れがありますが、横割れだと雨が入りやすかったりします。現状、クラックやひび割れがあるようでしたら、業者による確認や外壁の診断等がおすすめです。

漏水・雨漏りの原因の特定には、外壁を外した上での確認が必要になったり、直そうと思うと結構大掛かりな工事になるので、信頼の置ける工務店・リフォーム屋さんにご相談をしていただけたらと思います。

これから雨が降る季節ですし、最近はゲリラ豪雨も非常に多いので、雨漏りが心配の方もいらっしゃるのではないでしょうか。対策すればしっかり直すこともできますので、気になる方は早めのお問い合わせをおすすめします。ぜひ参考にしてみてください。

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