1階部分30,21㎡ 2階部分60,19㎡ 合計90.4㎡を減築したコンパクトな間取り。
そのぶん家族との顔を合わせる時間が増えた。

T様の趣味。今まで2階に上げていたバイクを玄関土間に。
メンテナンスもこのスペースで行える。

飾磨区恵比寿、山陽電気鉄道路線の少し南。
道路幅の狭い地域に住宅が立ち並んでいる。その一角の築60年61坪の木造住宅がT様邸。以前は自宅兼旅館として営業されていたが現在は自宅として住まわれている。外観からは昔の旅館の面影が残り、室内はもう誰も使ってはいないトイレや居室がある。
約60坪の住宅は4人で住むには広すぎてT様のご要望も、月極め駐車場を近所で2台借りていることもあり、減築をすることが前提にありました。

介護が必要なお母様のお部屋を南向き、リビングに隣接した配置をし、玄関からの動線も車イスを配慮したものにしました。玄関土間部分から15㎝の高さに床ラインを配置し、またそこから10㎝の高さをスロープで上がります。階段を中心とし、ホール・廊下・リビング・お母様の寝室を回遊できる間取りになっています。

減築をすることで施工面積も減らし、T様の予算になるべく近づける事、またその予算内でオール電化・浴室のサイズアップなど要望を満たすことが必要でした。

1間半間口の玄関からつながるホール・台所部分、総2階を減築する

スケルトン解体。柱・梁をむき出しにすることで、構造部分の問題を目視できる。間取り変更を行いつつ、耐震補強を行う。

構造部分の補強と仮筋違。仮筋違を取り付けることで元々の構造の水平垂直を出す。

隣地境界から15㎝しかないが外壁サイディングを施工。外壁下地に構造合板が標準となるが、この通りだけは打ちしろが無いため、筋違で耐力を上げた。

施工前の浴室。浴槽周りのタイルが違っているのは昔、浴槽だけ入れ替えた跡になる。

14帖のLDK。お母様の寝室と隣接している。3枚の片引き戸を開けると20帖になるので狭さは感じさせない。カーテンは熱の出入りをしっかりカットするハニカムスクリーンを採用。サッシは三協立山のMADIO Pを採用。断熱に関しては予算によってグラスウールかセルロースファーバーの選択ができる。

洗濯機から一直線に勝手口につながっている。

洗濯動線を配慮した間取り。2階にはベランダがあるが南側テラスが物干し場になる。

施工前の外観

同じ位置から見た、施工後の外観。外観は原型を留めていない。車2台分の駐車場は減築部分にあたる。

収納は出来るだけ多くとる。クローゼット内は枕棚・ハンガーパイプセットが標準になる。昭和56年5月以前の住宅をリノベーションする場合、姫路路の耐震補助金が適用できる。しかし、現行不適合の住宅には現在の建築基準法に合わせないと適用外となる。

トイレは1,2階に配置。トイレ2ヶ所は標準仕様になっている。

100V電気式の浴室乾燥暖房器が標準仕様の浴室。

面鏡の洗面化粧台。左側には洗濯機を配置。

間口2m55cmのシステムキッチン。背面にはオプションでカップボードも施工。

2階の二部屋はご兄妹の個別の寝室となる。7.5帖の洋室は広々使える。

階段部分に採光を取るために手すり壁を配置。

リビングとお母様の寝室を仕切る3枚片引き戸。開けると20帖になる。

姫路市/T様邸
[家族構成] 両親2人 兄妹2人
[工法・構造] 在来軸組工法

建て替えリノベ費用 1,738.7万円

1F床面積 80.09㎡(24,53坪)

2F床面積 41,37㎡(12,51坪)

延床面積 122,46㎡(37.04坪)

施工面積 141,09㎡(42.67坪)

キッチン／LIXIL

ユニットバス／LIXIL

トイレ／LIXIL
洗面化粧台／LIXIL

建材／EIDAI

サッシ／三協立山アルミ

サイディング／KMEW